Archive for the ‘レンタル楽譜紹介’ Category
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小長谷宗一“ヨコスカの海と風”
こんにちは、楽譜担当です。
「ぶらりヨコスカ散歩」シリーズから少し間があいてしまいましたが、さる10月28日よりレンタルを開始致しました「吹奏楽のための組曲“ヨコスカの海と風”」について、ご紹介させて頂きたいと思います。
吹奏楽のための組曲“ヨコスカの海と風”
作曲:小長谷宗一
レンタル価格:34,560円(税込)「組曲」とありますが、内容は
第1曲 戦艦
第2曲 歌
第3曲 どぶ板通り
と、3つの曲からなっています。第1曲の「戦艦」は、とても大きく重々しい響きに海風が吹きつけるかのような様子が印象的。「海、風、船、軍隊、」まさにそれらの要素が感じ取れるでしょう。
海上自衛隊の艦上で実際に、伝令などに用いられているサイドパイプは、この第1曲中で「雑令」と「舷門送迎」の二つのパターンを奏します。
「雑令」は、「これから指令がありますよ」と注意を喚起する合図。曲中では「舷門送迎」よりも先に奏されます。
「舷門送迎」は、賓客もしくは隊の偉い方(司令以上、ということですが)を舷門(舷側の出入口)においてお迎え、お送りする時に奏される合図。曲中では、「雑令」の後に2度吹奏されます。見覚えのある方もいらっしゃるかと思いますが…
このパイプで奏でる音の種類に、「開音」「閉音」というものがありますが、ピッチの高い音が「閉音」と呼ばれていて、ただ吹いただけではどうも出せない音なのです。
CDの「海上自衛隊委嘱作品集:ヨコスカの海と風」の収録時には、わざわざサイドパイプの名手を召喚したのです! 良い音ですよ!そもそも、この曲は海上自衛隊横須賀音楽隊の委嘱作品でございます。
そりゃそうか。その他にも、一見シンプルに見えてちょっとひねりのきいたリズムも面白く、たとえば4つ打ちと裏打ちパートの掛け合いでは、ユーフォニアムが表でテューバ・弦バスが裏だったり。
よく見かけるリズムも、組み合わせ順列によって予想を裏切っていたり(油断なりませんよ!)、パート同士が組み合わさったシンコペーションの動きがあったりと、「これは!」と思う仕掛けが多数あります。
侮れないと同時に、それらのリズムがバンドに良い緊張感をもたらし、曲自体の雰囲気もよりまっすぐ厳かになっていくのではないでしょうか。第2曲の「歌」は、北原白秋の詞、梁田貞の曲による「城ケ島の雨」という歌の旋律が用いられています。「城ケ島に利休鼠の雨が降る中を小舟が行く、それを見ている私は忍び泣く」と、まるで絵画のような情景を歌っています。
城ケ島は三浦半島の突端にある島で、横須賀よりもさらに南にあります。「利休鼠」は色の名前で、緑がかったねずみ色のこと。
「暗く緑がかった雨越しに城ケ島を望み、舟唄を歌い櫓をこいで遠ざかる小舟を、泣きたい気持ちで(女性である“私”が)眺めている」と想像すると、この曲の表情も一層深いものになりそうです。第3曲の「どぶ板通り」は、はじめは5人のバンダによる演奏でスタートします。バンダバンドの一団が過ぎ去ると、様々な音楽が入れ替わり立ち替わり現れ、拍子やテンポ・リズムも変化してさながらジェットコースターのようです。
これが、「どぶ板通りというダウンタウンを歩いているということ?」
そうですね。一口にダウンタウンや、商店街などと言っても、色々なタイプがあります。
この曲にあるように、アメリカンな要素、少しせわしない雰囲気、活気や喧騒に、遠く聞こえる海の歌。これらを全部ひっくるめて、「どぶ板通りって、こんな雰囲気なのかな」と想像しながら演奏して頂けたら良いかと思います。
サイドパイプもスカジャンも売っていますし(笑)実際歩いてみて頂くのもおすすめ。
詳しくは「ぶらりヨコスカ散歩、②!」をご覧ください!このように、これからの演奏会シーズンにぴったりの作品なのですが、あるいはコンクールの自由曲としても演奏できるかもしれませんね。
先にご紹介したCDも好評発売中ですので、まだゲットされていない方はぜひチェックしてみて下さい。タイトル作品のほか、ぐるりよざ、「海の護りびと」「剱の光」「艦上の旭日」など、海上自衛隊らしく海を感じる作品が収録されています。
どうぞお楽しみください! -
ぶらりヨコスカ散歩、③
こんにちは、楽譜担当です。
11月になり、秋も深まってきましたね。晴れた日の昼間は、お散歩にうってつけな気候です(笑)
本日は、ヨコスカのお散歩スポット「三笠公園」から、横須賀中央駅までご案内します。さっそく行ってみましょう!
前回、どぶ板通りから横須賀中央エリアの大滝町まで歩いてきたところですが、ちょっと横須賀中央駅とは逆方向に寄り道します。
この石に「三笠公園」と書いてあるのですが、日陰になったせいでちょっと見えづらいですね。でも、少し中へ入ってみると…日露戦争で活躍した“戦艦三笠”は、現在は“記念艦三笠”として、この三笠公園に置かれています(詳しくは日本史の日露戦争周辺、もしくは小説「坂の上の雲」などを見てみて下さいね)。
艦内では主に日露戦争に関係する展示が行われており、甲板や艦橋を見学することもできます。
今も中空にひるがえるZ旗。赤・黒・青・黄の鮮やかな色彩が、澄み渡った空を背負い目に沁みます(>_<)
艦首は皇居に向けて固定されています。菊の御紋が鮮やかです。
三笠公園の奥にあるパブリックアート。天気や光によって表情を変えていきます。記念艦三笠は、現在博物館のような機能を果たしており、私自身大学時代に学芸員(補)の課程で2週間ほど実習をさせてもらったことがあります(現在も受け入れているかどうかは、別途問合せが必要です)。
今も軍港としての機能を持つ横須賀ですが、ここでは往年の戦艦の姿を間近で、そして中からも見ることが出来ます。
さてでは、ゴールの横須賀中央駅に向かうことにしましょう。
通りのところどころに、このように楽器を携えた等身大の銅像が置かれています。
この人はなんだか少し悲しそうですか? となりに座ってなぐさめてあげた方がいいかもしれません。横須賀中央駅の改札は少し高い位置にあり、改札前の歩道橋エリアは「Yデッキ」と呼ばれています。
横須賀中央駅に到着!Yデッキから、来た道を見下ろすとこんな感じ。
この日は週末で、ちょうど神輿パレードなどがあったので少し人が多いですね。Yデッキ上にも、アルトサクソフォーンを吹くおじさんの像が。
この人は陽気な人に違いないですね(笑)というわけで、JRの横須賀駅から京急の横須賀中央駅まで、「ぶらりヨコスカ散歩」と題してご案内してきました。
お疲れじゃないですか(笑) 通すと結構歩き応えがありますからね~
ただ、ご案内したルートは随所に休憩できるお店などがありますから、のんびり楽しんでいただければと思います。さて、そもそも、このシリーズは小長谷宗一氏作曲の「吹奏楽のための組曲“ヨコスカの海と風”」のレンタル開始を記念して始めたものでございます。
次回、「ヨコスカの海と風」の魅力をご紹介して、この「ヨコスカ」シリーズを閉じたいと思います。
次回もどうぞ、お楽しみに。CDも好評発売中!
海上自衛隊音楽隊委嘱作品集「ヨコスカの海と風」 -
全国大会演奏作品紹介、③!
こんにちは。
本日は、今年の全日本吹奏楽コンクール全国大会から、高校の部で演奏されたCAFUA取り扱い作品についてご紹介していきます。
1曲目はこちら!
ラ・フォルム・ドゥ・シャク・アムール・ションジュ・コム・ル・カレイドスコープ
天野正道
演奏:柏市立柏高等学校このCAFUA Now!ブログでも何度かご紹介している作品ですね!「如何にスムーズに格好よくタイトルを読み上げるか!」というだけでもちょっと楽しめます(もちろん、最高の敬意と親愛を込めて!)。
タイトルはフランス語、つづりは“La forme de chaque amour change comme le Kaleidoscope”、意味は「それぞれの愛のかたちは万華鏡のごとく変化する」となります。
柏高校の演奏は分厚く温かみのあるサウンドで、どこか弦楽器の存在も濃厚に感じられ(吹奏楽なのに!)、まさに“愛”を聴衆に届ける素晴らしい演奏だったのではないでしょうか。その愛も、タイトルにある通り“様々な形の愛”に相違なく、それらの吹き分け、演じ分けはマインドの身軽さに起因しているように感じます。また、新しい愛のかたちに触れることができました。
こちらのCDにも収録しております。
O.レスピーギ:シバの女王ベルキス
文教大学吹奏楽部
あわせてお楽しみ頂けましたら幸いです。
それでは、2曲目に参りましょう。
パガニーニ・ロスト イン ウィンド
長生淳
演奏:山口県立防府西高等学校須川展也氏の委嘱によって書かれた2本のアルト・サクソフォンとピアノのための作品から、東京佼成ウィンドオーケストラのために吹奏楽曲としてアレンジされた経緯のある楽曲です。プロのために書かれた作品だけあって、技術的にも精神的にも、かなり難易度の高い作品となっております。
防府西高校の演奏は、落ち着き(冷静さ)と昂奮(情熱)のバランスが絶妙で、音に“ボディ”あるいは“質量”といったものが感じられました。内的エネルギーが充溢し作品の本質に迫った、非常に魅力的な演奏だったのではないでしょうか。スネアドラムをはじめとする打楽器群が強い推進力を生み出し、「聴き手に勇気を与えてくれる演奏」だったのではないかと思います。CAFUAレーベルからは、こちらのCDを発売中です。
長生 淳:パガニーニ・ロスト イン ウィンド
光ヶ丘女子高等学校吹奏楽部
3曲目はこちら!
アッフェローチェ
高昌帥
演奏:春日部共栄高等学校春日部共栄中学高等学校吹奏楽部の委嘱によって書かれた新曲。10月17日より、CAFUAレンタルライブラリーで楽譜のお取り扱いを開始しております。
「アッフェローチェ」は”affettuoso”と”feroce”をつなげた造語で、その名の通り「甘く優しく愛に満ちた」パートと、「荒々しく粗野な」パートに分かれています。
ラストのたたみ込みは、きっと体力的にも精神的にも大変なところ。でもそこを一歩一歩踏み込んでいくことで、演奏する者の強い思いが迫力をもって聴衆に伝わっていくのでしょう。春日部共栄中学高等学校吹奏楽部の、夏に行われた定期演奏会のライブCDがすでにリリースされておりますので、ノーカット版でもぜひお楽しみください!本日最後にご紹介する作品はこちら!
紺碧の波濤
長生淳
演奏:明浄学院高等学校長生氏が、「悲劇の英雄をテーマに」との委嘱を受けて書いた作品。解説の中では、「…悲劇の中にあって、運命をうらむのではなく静かに受け入れる」「諦めとは違い、背筋がすっと伸びた生き方で、凛とした気概」を持ち、「そんな英雄が、暗い波濤に滅びの予感を重ねて見据え、静かに受け入れつつも、さすがに胸の内には様々な思いが去来する…といったところを描いたのが曲の前半で、後半では、その波濤の真っただ中に入っていく」と語られ、とてもドラマティックな作品となっています。
CAFUAレーベルからも、この曲を収録したCDを複数リリースしておりますので、ぜひ色々聴き比べて楽しんでいただければと思います。
M.アーノルド:第六の幸福をもたらす宿
土気シビックウインドオーケストラ最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今年の全国大会も素晴らしい熱演揃いで、全ての団体がそれぞれに感動の届け手となられたことと思います。この舞台を見聴きして、「次は(も)」と志を新たにされている方も多いでしょう。
願わくは、そのときCAFUAが皆さんのお側に在れますように。。来年以降も、お役に立てて頂けましたら、幸いです!楽譜担当
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ぶらりヨコスカ散歩、②
こんにちは、楽譜担当です。
CAFUAレンタルライブラリーより、ついに小長谷宗一作曲「吹奏楽のための組曲“ヨコスカの海と風”」の楽譜レンタルを開始致しました!
御予約頂いたお客様には、早速発送させて頂いております。もう届いた頃かしら、開けたかしら、音出しされてみたかしら。。と、こちらもワクワクしております。この作品は、海上自衛隊横須賀地方隊開隊60周年を記念して、海上自衛隊横須賀音楽隊の委嘱で書かれた作品です。「ぶらりヨコスカ散歩」シリーズでは、作品ゆかりの神奈川県横須賀市の一部を、写真と文章を交えてご紹介していきます。
本日は、組曲の第3楽章にもなっている「どぶ板通り」へご案内いたします!
どぶ板通りは、汐入の横須賀芸術劇場の裏手から、横須賀中央三笠通り大滝町方面をつなぐ道です。横須賀に縁ある著名人の手形が展示されていたり…
ミリタリー用品店やスカジャンの専門店、ヨコスカネイビーバーガーの店などが左右に軒をつらねています。
「スカジャン」は、「ヨコスカジャンパー」の略称で、サテンの表地に迫力ある(しかも非常に凝った)刺繍が施されています。伝統工芸品の域、といったら怒られるかしら。。
「スタジャン」と「スカジャン」は全く別物なのですよ。お店の写真が取れなかったのですが、このスカジャン専門店を左手に見て進む(汐入→横須賀中央方面)と、右手にあったミリタリー用品店でこれを見つけました。
「ヨコスカの海と風」には欠かせないこの楽器! 海上自衛隊で艦上での合図などに使われている、「号笛(サイドパイプ)」です!
ハネ部分に錨のマークが入っているのは、海上自衛隊で使われているのと同じ正規品だとか(お店の人談)。「ヨコスカの海と風」のほか、元海上自衛隊東京音楽隊隊長の河邊一彦氏の作品「イージスⅡ –任務艦隊の出航」にも使用されています。参考までに。。私はこの楽器を、そのお店で1,600円ほどで購入しました。ちなみに、専用の組み紐(リングに通して首から下げる)は2,500円ほどで売られていました。私は買わなかったのですが、黒・白と色が選べるようです。
さらに進むと…
横須賀海軍カレーに、ネイビーバーガーを食べさせてくれるお店!
テレビで紹介されたこともあり、最近はちょっとした行列が出来ていることも多いです。
ネイビーバーガーは、海軍もしくはアメリカ人仕様(サイズや味が)のビッグハンバーガー。
サイドメニューもいろいろ頼むと、全部大盛でおなかが大変なことになるかも! ちょっと気をつけて下さいね。
何人かで入ると、メニューの見比べができて楽しいと思います。ここまでで、どぶ板通りの道程70%というところでしょうか。もう少し進んでから振り返ると、こんな感じです。
あらら、汐入のあの建物があんな遠くに。。
道路の幅や舗装の感じ、この「どぶ板通り」の雰囲気が見て取れるでしょう?
「キレイに整えられた道」ではないけれど、面白いものが沢山あります。歩くにも手頃な距離感です(汐入側から大滝町側まで、だいたい10~15分というところ)。
お散歩、どうですか(笑)?今日はここまで。。次回はちょっと寄り道して三笠公園へ、そしてこのお散歩のゴール地点である横須賀中央駅(京浜急行)までご案内します! どうぞ、お楽しみに。
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全国大会演奏作品紹介、②!
こんにちは!
全日本吹奏楽コンクール、中学・高校の部がついに終わりましたね。出演団体、関係各所の皆さま、大変お疲れ様でした。
先週に引き続き、全国大会で演奏されたCAFUA取り扱い楽曲を、中学の部からピックアップしてご紹介していきたいと思います。初めは、この楽曲から…
白磁の月の輝宮夜
樽屋雅徳
演奏:加古川市立浜の宮中学校一般の部では光ウィンドオーケストラが演奏したこの作品。加古川市立浜の宮中学校の、明るさと柔らかさを兼ね備えたサウンド、細部まで丁寧でメリハリのある演奏も素晴らしいものでした。
もともと、ピッコロからアルト&バスフルートまでフルート属が6パート、ダブルリードも各2、締め太鼓・和太鼓にピアノとハープ(2台!)という大変大きな編成の作品です。
「人数も楽器も、揃えるのがちょっと大変…」ということも、あるかと思います。
そんなときはどうぞ、CAFUAの楽譜事業部までお問い合わせ下さい。「演奏したい」というお声には、可能な限りお応えさせて頂きます(原曲の意図を著しく損なわない範囲となります)。次にご紹介するのは…
カントゥス・ソナーレ
鈴木英史
演奏:玉川学園中学部カントゥス(cantos)は“歌・旋律”、ソナーレ(sonare)は“響き”。
楽曲のテーマは、「全」と「個」と「調和」と「愛」。
とても精神的かつ抽象的で、難しさのあるテーマではないでしょうか。
しかし、作品が生まれてから、皆さまに愛されて10年。
その難しさこそが探究し甲斐のあるところ、演奏に深みを出せるところ。心理学的なアプローチも、面白そうですね。
この夏「カントゥス・ソナーレ」に出会い、全国大会の舞台に立つまでつきつめた経験が、玉川学園中学部の皆さまの生涯の財産になれば…とひそかに願っております。「カントゥス・ソナーレ」は、こちらのCDに収録されています。
TITAN
演奏:創価グロリア吹奏楽団さて、次が本日最後にご紹介する作品です!
吹奏楽のための風景詩「陽が昇るとき」
高昌帥
演奏:松戸市立第一中学校、札幌市立白石中学校、東海大学付属第四高等学校全4楽章からなるこの作品。通奏すると30分ほどにもなります。
コンクールで演奏される機会も増えてきましたが、全体からどの部分をどう組み合わせて演奏するかは各団体によって異なり、団体の個性が発揮されるところでもあります。総奏による激しい表情とフルートソロが率いる叙情性が印象的な第1楽章「衝動」、
リズムが常に不安定で諧謔的(スケルツォ)な性格を持つ第2楽章「情緒」、
安らかでノスタルジックな金管のコラールとメロディアスな部分を持つ第3楽章「祈り」、
ソロ楽器の弱奏から終楽章らしい昇華を見せる第4楽章「陽光」。今回の全国大会でも、美しさ・怖さ・品の良さ・妖しさ・目の覚めるようなインパクト・深さや重さがもたらすエネルギー・表情の豊富さ・味わい深いことの楽しさなど…
各団体ごとに、いろいろな側面を聴くことが出来たのではないでしょうか。
これからの演奏会シーズンに、メインプログラムとしてもおすすめの作品です。全国大会で見事金賞を受賞した、東海大学付属第四高等学校のCDが近日リリースとなります。
その名も、『高昌帥:吹奏楽のための風景詩「陽が昇るとき」』!
高昌帥:吹奏楽のための風景詩「陽が昇るとき」
東海大学付属第四高等学校
今年7月に行われた定期演奏会のライブ盤。必聴です!こちらのCDも、好評発売中。
高昌帥:吹奏楽のための風景詩「陽が昇るとき」
神奈川大学吹奏楽部以上、本日は中学の部で演奏された作品を中心にご紹介しました。
次回は高校の部で演奏された作品を取り上げます。どうぞ、お楽しみに! -
ぶらりヨコスカ散歩、①
こんにちは、楽譜担当です。
昨年12月に発売いたしましたCD「海上自衛隊音楽隊委嘱作品集 : ヨコスカの海と風」のタイトル作品、小長谷宗一作曲の「吹奏楽のための組曲“ヨコスカの海と風”」の楽譜をついに! 来たる10月28日(火)より、レンタル開始致します!これを記念(?)いたしまして、横須賀がどんな街かを写真を交えてご紹介していきたいと思います。
JR横須賀駅から京浜急行の横須賀中央駅まで、お散歩気分で楽しんで頂けたら幸いです。JR横須賀線は、久里浜駅がターミナル(終着)駅になっていますが、途中の逗子駅、横須賀駅止まりの電車もあります。そのため、駅ホーム両サイドの線路のうち、片方はこのように行き止まりになっています。
横須賀駅は港のすぐそばにあり、徒歩1分足らずで海を望むことができます。
横須賀駅から京浜急行の汐入駅方面にかけて、「ヴェルニー公園」という公園が続いています。
ヴェルニー公園には、多種多様なバラが植えられており、ちょうど今が見ごろとなっています。写真を撮った日に折よくローズフェスタが行われていました。
花屋さんではあまり見かけないバラのような気がしますが、どうでしょう?
ローズフェスタ開催中とあってか人出も多く、汐入方面ではフリーマーケットなども開かれていました。噴水などがあると、いかにも「公園」という感じですね。
奥に高い建物がありますね。行ってみましょう!
汐入までやってきました!
メルキュールホテル横須賀、横須賀芸術劇場をふくむ、横須賀のランドマークの一つです。
横須賀芸術劇場は馬蹄型をした劇場で客席は5階まであり、神奈川県内の吹奏楽コンクールや、東関東大会などもしばしばここで行われています。先日スタッフブログの方にも書きましたが、汐入は横須賀のなかで比較的栄えた駅であるにもかかわらず、京浜急行の一番速い列車“快速特急”が止まりません。
遠方からお越しになる場合は、乗り換えにご注意ください!ぶらりヨコスカ散歩、1回目は、JR横須賀駅から京浜急行汐入駅までをご紹介しました。この間、徒歩15~20分くらいでしょうか。
ヴェルニー公園など、晴れた日にはとくに見通しが良く気持ちの良いところです。
次回は汐入からどぶ板通りを通って、横須賀中央方面に行ってみたいと思います。どうぞ、お楽しみに♪ -
全国大会演奏作品紹介、①!
こんにちは。
全日本吹奏楽コンクールの、大学・職場・一般の部が終わりましたね。
出演団体、関係各所皆さま、大変お疲れ様でした。また、今週末に控えた中学・高校部門に出場される皆さまにおかれましては、最終調整に余念なく、武者震いされていることと思います。今週と来週は、全国大会で演奏されたCAFUA取り扱い楽曲について、現場の声も交えつつご紹介していきたいと思いますので、どうぞお付き合い下さいませ。
まず1曲目
コンコルディア / 長生淳
演奏:文教大学吹奏楽部今シーズンのために書き下ろされた新曲。生演奏を聴いた社員いわく、「長生氏らしい複雑緻密な音を、佐川氏の指揮で隅々まで光をあて、一音一音紡ぎだすような素晴らしい演奏だった」とのこと。精神的なストーリーも感じられる作品です。
この作品、CAFUAレンタルライブラリーでお取り扱いいたします!
レンタル開始の時期は未定ですが、詳細が決まり次第、順次情報を公開して参ります。
また、コンクールでは制限時間に合わせ一部省略して演奏されましたが、12月に行われる文教大学吹奏楽部の定期演奏会ではノーカット演奏を予定しており、この演奏会のライブCDもリリースを予定しております。こちらもどうぞお楽しみに!
バレエ音楽「中国の不思議な役人」
B.バルトーク / arr.加養浩幸
演奏:川口市・アンサンブルリベルテ吹奏楽団「中国役人」などの略称で親しまれているこの作品、今年の全国大会ではさまざまなアレンジャーの手による吹奏楽版が演奏されていますね。CAFUAレンタルライブラリーでは、加養氏のアレンジによる楽譜をお取り扱いしております。
福本氏のタクトのもと、川口市・アンサンブルリベルテ吹奏楽団が見事金賞を受賞!
おめでとうございます。
喧騒、不気味さ、狂気を伝えるニュアンスの表現はさすがのひとこと。現場の声は、「シンフォニックさを追求したアレンジ、一般団体の最高峰たるリベルテの実力、そして隅々までスコアの音を引きだした福本氏の指揮、全てが融合したまさに完璧な演奏」と伝えています。
ミュージカル「レ・ミゼラブル」より
C.M.シェーンベルク / arr.福島弘和
演奏:札幌ブラスバンド2013年の全国大会を席巻した「レ・ミゼラブル」が、今年も全国大会の舞台で演奏されました!
「福島版の特長たるシンフォニックなサウンドを存分に生かす、スケールの大きな演奏が印象的だった」とのこと。まだまだ「レミゼ」旋風は止まりません!
こちらの楽譜は販売譜となっており、コンクールだけでなくコンサートピースとしてもおすすめしたい作品です。
春日部共栄中学・高等学校の定期演奏会の演奏、海上自衛隊東京音楽隊によるノーカット演奏を収めたCDがそれぞれリリースされておりますので、こちらも合わせてチェックしてみて下さい!
CAFUAセレクション2014 吹奏楽コンクール自由曲選 「PN/チェコ組曲」
海上自衛隊東京音楽隊
「白磁の月の輝宮夜」
樽屋雅徳
演奏:光ウィンドオーケストラこちらも昨年に登場し、今年の全国大会では2団体が演奏する注目作品。かぐや姫の物語をもとに書かれた、和の世界が広がる作品です。
光ウィンドオーケストラの演奏では、華麗に美しく、繊細な表現と同時に広く長く大きな流れ(それを人は悠久と呼ぶでしょうか)が感じられました。細部の時間の使い方、タメやゆらぎから生まれる味わい深さは、人生経験を重ねた大人の妙味でしょうか。
もう一団体の、加古川市立浜の宮中学校の演奏も楽しみですね!以上やや駆け足ではございますが、全国大会大学・職場一般の部からCAFUA取り扱いの作品をご紹介させて頂きました。
来週は、白熱必至の中学・高校の部からご紹介させて頂きます。どうぞお楽しみに。 -
楽譜紹介シリーズ〈2014.Autumn〉③!
こんにちは。きたる10月1日(水)に、「田中公平オン・ブラス!」楽譜シリーズ第4弾
「勇者王誕生!《勇者王ガオガイガー》より」が発売になります!
もうチェックはお済みですか?
本日の記事では、「田中公平オン・ブラス!」の既刊作品から、販売譜・レンタル譜を取りまぜて3曲ご紹介したいと思います! どうぞお付き合いください。
1曲めは、こちら↓
藤子不二雄A氏原作の漫画を元に、1989年にアニメ化された《笑ゥせぇるすまん》の音楽から、「恐怖」「セールスをする喪黒」「迫る」「喪黒福造のテーマ」を5分半のメドレーにしました。
その中から、見どころ(聴きどころ?)をいくつかご紹介しましょう。
まず、初めに配置された「恐怖」ですが、メドレー全体としては、次に来る「セールスをする喪黒」への序のようになっています。まず4拍子本来のものとは異なる(3つ取りの)アクセントと不協和音の刻みで、不安と緊張感→「恐怖」の感情のベースを作り、8小節目からはバス―ンのメロディ(っぽいもの)が入ってきます。 このバス―ンの入りですが、少し注意して聴いてみるとバスクラが一緒に鳴っているのが分かります。 何か変な感じがしませんか?
低音同士なので分かりにくいですが、このバス―ンとバスクラの音はぶつかっていて、フレーズの入りは毎回増4度になっています。これは、実際に合奏して音を出してみると戸惑うこともあるのではないでしょうか。
ですがここは、御承知の通り「恐怖」をさらにあおるための意図的なぶつかりですので、バスクラの方にはぜひ「確信犯」として、最適のバランスをねらって頂きたいと思います!
「セールスをする喪黒福造」で主にメロディーを担当するのはソプラノ・サックスですが、改めて「なぜソプラノ・サックスに?」と考えるならば、それは一つに「妖しさと強さを合わせ持った楽器」だからではないでしょうか。 バックのリズムは変わってタンゴ調になります。4拍めウラの引きずり加減にもこだわりたいですね。
…とこんな感じで続けていくと、長くて読み疲れるし、考える楽しみが減ってしまいますね。せぇるすまんはこの辺にして、次の作品に行きましょう。
GAINAX制作のアニメ《トップをねらえ2!》の、最終回エンディングに流れる音楽が、樽屋氏のアレンジで吹奏楽に生まれ変わりました! 美しく、かつ感動的な作品ではありますが、よくよく聴いてみるといくつかのメロディーがそれぞれ初めはシンプルに、楽器を変えながら少しずつ拡大していくのが分かります。 「ソロと伴奏だけ」から「同一楽器(クラなど)のユニゾン」「ベースとハーモニーをプラス」「オブリガートをプラス」「装飾もさらにプラス」「トゥッティへ」…といった感じです。
そういったところでいうと、何度繰り返されても飽きない「魅力的なメロディーが持つ力」、そして飽きさせない「優れたアレンジの力」を味わうのにも、もってこいの作品と言えるかもしれません。 いろいろな楽しみ方が出来るのが嬉しいですね。
それでは、3曲めの紹介に参りましょう。
ガンバスター交響詩《トップをねらえ!》《トップをねらえ2!》より
こちらは、「立つ鳥~」と同じ《トップをねらえ!》シリーズからの音楽なのですが、編曲者が異なります。 「田中公平オン・ブラス!」楽曲の、ONE PIECE楽曲は樽屋氏、サクラ大戦楽曲は杉本氏とアレンジが分かれているのですが、この《トップをねらえ!》楽曲は2曲を2人のアレンジャーに分けている、珍しい部分ですね。
どこがどう、と具体的な話ではないのですが、12分近い演奏時間の間に紆余曲折、ストーリー性を感じられる構成になっています。 その中でも冒頭から2番めのパート、ティンパニのソロが導く「ガンバスターマーチ」は、ファンの間では通称「デンドン」とも呼ばれいかにも格闘ロボットアニメ的な音楽。 聴いた後は、なにはなくとも「デンドンデンドン」とティンパニのソロがノンストップ脳内リピートを起こしそうな、強烈なインパクトがあります。
シンフォニックな響き、美しさ、重さも兼ね備え、コンサートのメインプログラムやコンクールの自由曲にも使える、演奏し甲斐のある作品に仕上がっております!
本日ご紹介した3曲は、すべてこちらのCDに収録しております。
CAFUA webショップでもお買い求めいただけますので、ぜひご利用下さいね。
それでは、10月1日(水)の新譜発売、そして来週のこのコーナーもお楽しみに!
最後までお読み下さり、ありがとうございます♪
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【New!】レンタル楽譜「新しい朝に歌う」
こんにちは!
本日は、6月17日より楽譜のレンタルを開始致します、こちらの作品をご紹介いたします!
新しい朝に歌う / 福島弘和
演奏時間:約8分半
グレード4
レンタル価格:28,000円(税別)それまで男子校であった宮城県仙台第一高等学校の、共学化を記念して2010年に委嘱・作曲された作品です。またその後、顧問の先生が異動された宮城県仙台第三高等学校の委嘱で改訂がなされ、今回レンタル楽譜としてお取扱いすることになりました。
「新しい朝」とはすなわち、共学化で新しく生まれ変わる学校のこと。
「新しく生まれ変わる朝に、学友と手と手を取り合って、共に絆を歌い合い荒波を乗り越えてゆく決意」がメッセージとして込められています。新しい時代の黎明の、透き通るようなさわやかさと力強さ。そういったものを、感じながら演奏して頂けると良いのではないでしょうか。
福島弘和「新しい朝に歌う」の演奏は、下記CDに収録されています。
2014 新曲コンサート 埼玉県・楽曲研修会
(演奏:本庄第一高等学校吹奏楽部)
/ブレーンミュージック OSBR-3002515日間スコアを閲覧できるPOST de スコア(宅配スコア閲覧サービス)もございます。
さて、あっという間に初夏、梅雨の候となりました。
この春は、新譜とコンクールにおすすめの作品を取りまぜてこちらのコーナーでご紹介して参りましたが、いかがでしたでしょうか。
少しでも楽しんで頂けたり、コンクールやコンサートの選曲に役立てて頂けていれば幸いです。また新譜のご紹介やシリーズ記事などでお目にかかることもあるかと思いますので、その際はお付き合い頂けますと幸いです。
最後までお読み下さり、ありがとうございました。
楽譜事業部
高橋 -
【New!】レンタル楽譜『祝典序曲「泉より湧き出る音楽」』
こんにちは。
先日静岡県の浜松で行われました、バンドクリニックにご参加の皆様、お疲れ様でした。
CAFUA展示ブースにも沢山の方にお立ち寄り頂き、誠にありがとうございました!
ブースで先行して展示しておりました、福島弘和『祝典序曲「泉より湧き出(いづ)る音楽」』のレンタルを、本日より開始致します!
『祝典序曲「泉より湧き出る音楽」』/ 福島弘和
演奏時間:約8分
レンタル価格:29,000円(税別)タイトルの「泉」は、委嘱主の宮城県泉館山高等学校の名前から。同校の創立25周年と、吹奏楽部のコンクール全国大会3年連続出場を記念して委嘱された作品です。
祝典序曲として、ふたつの記念を飾る、華々しい作品に仕上がっています。急・緩・急の構成を取り、急部は金管の華やかなファンファーレと、細かいリズムの上に浮遊するようなメロディが特徴です。拍子に変化があり、テンポキープとメロディを表情豊かに歌えるよう心がけましょう。
緩やかな中間部にはソロ・ソリが配され、一瞬の憂いをみせつつも、テュッティでは堂々とした響きを築きます。
全体を通して様々な打楽器が活躍し、躍動感を演出すると同時に、金管楽器のミュート音色なども使用して、色彩感にあふれた楽しい作品です。華とエネルギーのある作品なので、コンクールはもちろん、コンサートのオープニングピースとしてもおすすめ!
演奏は、先週リリースされたばかりのこちらのCDに収録されています。
スパイラル・ファンタジー
演奏:東海大学付属高輪台高等学校吹奏楽部
CAFUA CACG-0218ライブ&セッション、高輪台サウンドの今がつまった1枚!
ぜひ、あわせてお楽しみください。楽譜事業部
高橋
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