Archive for 9月, 2012

  • アンサンブル紹介リレー・その25

    Date: 2012.09.07 | Category: アンサンブル紹介 | Response: 0

    こんにちは。湘南の海近い街にもトンボが飛びはじめました。
    本日ご紹介するのはこちらの作品です。

    サンジェルマン
    CEM-008
    サンジェルマンの広場 6人の打楽器奏者のための
    / 真島俊夫(打楽器6重奏)
    定価4,200円(税込)

    「サンジェルマン」は、フランスのパリ市内にある地区の名前で「サンジェルマン通り」という道もあり、観光ガイドなどには、「サンジェルマン・デ・プレ」として掲載されていることもあります。
    作曲者の真島氏によると、このサンジェルマン地区は「学生街にも近く活気に満ちているが、一歩裏通りに入ると静かな小径や落ち着いた佇まいの建物があり、変化に富んだ魅力あふれる地域」とのこと。「サンジェルマンの広場」というタイトルではありますが、サンジェルマンという地区、界隈、あるいは『「サンジェルマン」という空間』の印象をもとに書かれた作品と考えて良さそうです。

    冒頭からの軽快で楽しげな部分では鍵盤打楽器をメインに、シェイカーやウッドブロック、トライアングルなどがアクセントを添えます。やがて訪れるサンバのパートでは、ラテンパーカッションのリズムが弾けています! “Freely”の指示があるパートも…フィーリングを大事に、ノリノリで演奏しちゃいましょう♪
    その後、夜のように静かな部分を経て初めの軽快な旋律が戻り、短い終結部を迎えます。

    楽曲の中に色々な表情がありながらも、全体を通して感じられるのは「陽気、お洒落、楽しい」といった雰囲気です。ステージで演奏すれば、ぱっと場が明るくなったように感じられるでしょう。コンテストのみならず、コンサートピースとしても大変おすすめです。

    打楽器6重奏「サンジェルマンの広場」は、こちらのCDに収録されています。

    138-2.jpg
    CACG-0102
    パーカッションアンサンブル邦人作品集
    演奏:小川佳津子&ステラ21
    定価2,800円(税込)

    CAFUAで楽譜をお取り扱いしている、天野正道作曲の打楽器6重奏「ヘキサゴン」も収録しています。あわせてお楽しみいただければ幸いです。

    楽譜事業部 高橋
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  • アンサンブル紹介リレー・その24

    Date: 2012.09.06 | Category: アンサンブル紹介 | Response: 0

    こんばんは。カーテン豪雨が通過中の、茅ヶ崎からお届けします。
    本日ご紹介する作品はこちら!

    水の記憶
    CEM-037
    水の記憶 / 加藤大輝(打楽器4重奏)
    定価4,200円(税込)

    今夏、新作打楽器3重奏「虹の戦士」も発表した、加藤大輝による打楽器4重奏です。
    この曲は、「小川佳津子&ステラ21」からの委嘱によって書かれた作品で、提示されたのは「なるべくスクールバンドにある楽器を用いて」「なおかつやりがいのある曲を」というオーダーでした。そのようなわけで、「そんな楽器、聞いたことないな??」といった楽器は、少なくなっていることと思います。その中において唯一珍しいと思える楽器「チャフチャス」については、加藤氏が詳細ページにも掲載している解説文で述べていますので、そちらをご参照下さいますようお願いいたします。

    CAFUAのアンサンブル楽譜には、必ず欧文題が併記してあります。
    「水の記憶」の欧文題は…memory of water、と思いませんでしたか?
    私はそのように思ってしまいましたが、実際にはmemoryではなく”Reminiscence”という単語が使われています。
    辞書を引いてみて下さい。「記憶」という意味合いに関しては、memoryもReminiscenceも同じように記載されていますが、Reminiscenceで特徴的といえるのは、「回想。追憶」という意味があるところではないでしょうか。

    memoryとReminiscenceがどう違うのか? 正直なところ、英語のスペシャリストでもなく、加藤氏にこのことについて尋ねたことのない私には、作曲者の真意は分かりません。しかしこれは、作曲者からの問いかけであり、作曲者から与えられた「その問いについて考えるチャンス」ではないでしょうか。

    また、別の話題ではありますが、
    打楽器という楽器群、あるいはその演奏をする人は、楽器の音だけでなく空間を操っている、空間を奏していると思う時があります。他の楽器にそれがないわけではありませんが、よりその傾向が強い気がします。

    この「水の記憶」を演奏される際は、特に「間」や「空間」「space」といったものを強く意識してみると良いかもしれません。

    本日の記事では作品の中身そのものにほとんど触れていませんが、内容については商品詳細ページに詳しい解説文を掲載しておりますのでそちらをご確認下さい(すみません)。
    打楽器4重奏「水の記憶」は、こちらのCDに収録されています。

    164-9.jpg
    CACG-0174
    パーカッションアンサンブル邦人作品集2
    演奏:小川佳津子&ステラ21
    定価2,800円(税込)

    打楽器のアンサンブルがもりだくさんの一枚です。ぜひ併せてお楽しみください。

    楽譜事業部 高橋
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  • アンサンブル紹介リレー・その23

    Date: 2012.09.05 | Category: アンサンブル紹介 | Response: 0

    こんばんは。本日は、季節を先取り!?な、こちらの作品をご紹介します。

    光の雫
    CEM-030
    光の雫 / 樽屋雅徳(打楽器5重奏)
    定価4,410円(税込)

    「光の雫」というタイトルは、「ダイヤモンドダスト」を想定して付けられています。雪の降る寒い地方でも、限られた地域、限られた時期にだけ観測できる特別な気象現象ですが、その美しさは広く知られており、写真や動画で目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

    この作品では、鍵盤系打楽器(マリンバ、ヴィブラフォン、グロッケンなど)を中心に、太鼓系打楽器も豊富に使用して、幻想的で繊細、かつダイナミックな世界観を表現しています。

    そうです…

    速く激しい部分では、「ダイヤモンドダスト」のただ美しい風景だけをイメージしていてはなかなか思い至らないほど、迫力と躍動感にあふれています。

    一つの作品として、メリハリがあるのはもちろんのこと、自然現象だって、美しいばかりではないことは誰もが知るところ。
    勢いに流されず、音楽の脈を掴んで聴衆にしかと伝えていきましょう!

    少々私事を挟みますが、以前、私がソルフェージュのグループレッスンを受けていたころ、そのクラスには色々な楽器を演奏する人がいました。その中には打楽器担当の方々もいましたが、ソルフェージュのリズム課題が出題された時の打楽器さんの強さは、他の学生の追随を許さない圧倒的なものでした。
    それだけ日頃から、必要があってトレーニングを重ね、必然的にもリズム感が鍛えられているのだということを感じました。

    このような事をいうのは、この「光の雫」において、打楽器奏者5人の緊密なリズム連携がことさら特徴的であるからです。
    パズルのようにきちりと組み合わさったリズムを、作ることが出来ればその高揚はとても大きなものになるでしょうし、聴衆に感動を届けられるでしょう。
    曲想表現とともに打楽器アンサンブルの機能美を聴かせるということで、2本柱にはなりますがやりがいはあるはずです。

    普段はそれぞれが指揮者を見ながら演奏することが多いかもしれませんが、打楽器メンバーだけでアンサンブルをするこの機会に、セクションというまとまりで音楽を示す試みをしてみるのも良いのではないでしょうか。
    練習の際は、すこしシンプルなアンサンブル練習曲などを取り入れてみるのも良いかもしれませんね。

    次回も打楽器アンサンブルをご紹介していきます。
    どうぞお楽しみに。

    楽譜事業部 高橋
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  • アンサンブル紹介リレー・その22

    Date: 2012.09.04 | Category: アンサンブル紹介 | Response: 0

    こんばんは。引き続き、打楽器アンサンブルをご紹介していきます♪
    本日は、打楽器5重奏「グリーン’10」です!

    164-6.jpg
    CEM-040
    グリーン’10 / 西上和子(打楽器5重奏)
    定価 4,830 円(税込) 

    2楽章編成。簡単に曲の流れを説明すると…、
    自然豊かな森のこだまを彷彿させるような1楽章。ヴィブラフォンがソロで幻想的な雰囲気を醸し出し、その後シロフォンが鳥のさえずりを表します。その間、後ろではマリンバのトレモロが鳴り続け、幻想的な雰囲気のまま1楽章を終えます。

    2楽章は1楽章とは正反対に、冒頭より太鼓が高らかに鳴り、その中ソロマリンバが突然出現します。途中穏やかでメロディックな場面を交え、最後は冒頭のフレーズが現れて華々しく盛り上がります。

    同じ西上氏の作品で「久久能智」という打楽器4重奏の楽曲がありますが、こちらは第33回全日本アンサンブルコンテスト全国大会で、宮城教育大学吹奏楽部が演奏しています。
    この「グリーン’10」も楽章ごとの対比が映えるので、コンテストにオススメです。

    こちらも「パーカッションアンサンブル邦人作品集2」に収録されています。

    164-9.jpg
    CACG-0174
    パーカッションアンサンブル邦人作品集2
    小川佳津子&ステラ21
    定価 2,800円(税込)
     

    制作部 A&R 奥野
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  • アンサンブル紹介リレー・その21

    Date: 2012.09.03 | Category: アンサンブル紹介 | Response: 0

    9月、長月に入りました。今回は打楽器アンサンブルをご紹介します。
    天野正道のマリンバ四重奏「マリンバトル」です。

    164-5.jpg
    CEM-010
    マリンバトル / 天野正道
    定価 4,200円(税込)
     

    タイトルにあるように“バトル”、音程上で様々な衝突が繰り返され、ソロが掛け合いになっている作品です。使用楽器はマリンバだけですが、非常に躍動感に溢れた作品。
    一方で中間部はトレモロを交えて漂うようなゆっくりとした場面を迎え、最後はまた冒頭同様のメロディーが登場し、スピードを保ったまま終わります。

    音を聴くだけで分かるかもしれませんが、難易度もやや高め。4人でそろえて完璧に演奏するのは少々大変ですが、確実にやりがいがあり、力がつく作品です。
    天野氏がマリンバで描くバトルを楽しんで演奏して頂きたいです。

    こちらは「パーカッションアンサンブル邦人作品集2」に収録されています。

    164-9.jpg
    CACG-0174
    「パーカッションアンサンブル邦人作品集2」
    小川佳津子&ステラ21
    定価 2,800円(税込)

    制作部 A&R 奥野
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