• 春のレンタル楽譜紹介④樽屋雅徳5作品

    Date: 2014.02.12 | Category: レンタル楽譜紹介 | Tags:

    こんにちは!
    先日の、全国に及んだ雪には驚きましたね。皆さんご無事でしたでしょうか。
    このコーナーも多分に洩れず…更新が遅れてしまい、申し訳ございませんでした。
    本日は、樽屋雅徳氏の作品から5曲、厳選してご紹介していきます!

    民衆を導く自由の女神
    民衆を導く自由の女神 / 樽屋雅徳
    演奏時間 約7分半
    レンタル価格:24,000円(税別)

    19世紀フランスに起こった七月革命をモチーフとし、フランスの画家E.ドラクロワが描いた同名の絵画から着想を得た、樽屋氏の初期を代表する作品です。
    静かな序奏で暗くつらい時代の背景をつくり、その中から、民衆の決起へとつながる炎が燃え上がります。力強く現れる主題はうねる悲しみをたたえ、もはや動かずにはおられない、時代の流れを感じさせます。

    この作品はCAFUAレンタルライブラリーで取り扱いするようになって長いのですが、どこか現代の気分とリンクする雰囲気があると思い、改めてご紹介させて頂きました。どこか少しでも共感できる、「今の気持ちにしっくりくる」と感じられる部分があれば、奏でられる音は一変するでしょう。

    主部に入り、ついに民衆が動き始める部分では、「どんな行動をしていくのか?」そして「どんな結末に至るのか?」ということを考えてみると良いかもしれません。

    「民衆を導く自由の女神」を収録したCDはこちら。
    スパイラル・ドリーミング
    鈴木英史 スパイラル・ドリーミング
    演奏:高輪台高等学校吹奏楽部
    CACG-0081

    2曲目にご紹介するのは、こちらの作品!
    マリアの七つの悲しみ
    マリアの七つの悲しみ / 樽屋雅徳
    演奏時間 約8分半
    レンタル価格:28,000円(税抜)

    イエス・キリストの生みの母であるマリアは、聖母となったがゆえに、その生涯には多くの受難がありました。その中でも特に著しいものを、“七つの悲しみ”と呼んでいます(七つの悲しみの内容は、楽譜の詳細ページをご覧ください)。
    冒頭に木管楽器で奏でられる跳躍の旋律は、その後も繰り返し、時には少しずつ姿を変えて現れる“固定楽想”です。繰り返し用いることで楽想により象徴的な力を持たせ、聴衆に鮮やかな印象を残す効果もあります。

    はらはらと、聖母マリアが流す涙まで見えるような部分もあれば、幾多の厳しい受難、受容、忍耐、救済…など、言葉では表しきれない“悲しみ”が込められていますが、ただ受け身で悲しみに翻弄されていた彼女ではないだろう…ということを、一言添えさせて頂きたいと思います。この曲に取り組む際は、ぜひ“マリアの強さ”にも思いをはせてみて下さい。

    「マリアの七つの悲しみ」の演奏は、こちらのCDでどうぞ!
    スター・ウォーズ
    J.ウィリアムズ スター・ウォーズ
    演奏:土気シビックウインドオーケストラ(vol.9)
    CACG-0068

    それでは続いて、3曲目に参りましょう♪
    アトランティス
    アトランティス / 樽屋雅徳
    演奏時間 約8分半
    レンタル価格:29,000円(税抜)

    古の時代、大西洋に存在したとされる「アトランティス大陸」を題材に用いた作品。
    樽屋氏の作品といえば、躍動感ある打楽器遣いが印象的!という方も多くいらっしゃることと思います。時には、打楽器で「時代」や「異国情緒」も描き出して見せる氏ですが、ここでは少し、旋律の方に目を移してみたいと思います。
    少し珍しい音階やリズムで、独特の景色を作り出していますね。序奏から主部に入っていくところでも、“水平に移行するような”入り方が面白い作品です。
    大帝国アテネとの抗争を見かね、神の手によって大西洋の底に沈められてしまったアトランティス。冒頭部では大洪水のはしりの雨を表現し、後半では今もアトランティス大陸を探し続ける探検家のロマンをトランペットソロで奏でるなど、ロマンとファンタジーのある性格を持っています。

    演奏は、委嘱団体である宝塚市吹奏楽団のCDでお楽しみください!
    アトランティスCD
    アトランティス
    演奏:宝塚市吹奏楽団
    CACG-0113

    まだまだ行きますよ!4曲目は、こちらの作品です!
    ラザロの復活
    ラザロの復活 / 樽屋雅徳
    演奏時間 約6分半
    レンタル価格:26,000円(税込)

    一度は病死してしまったラザロ青年を、生き返らせたキリストの奇跡の業を題材に用いた作品。重厚かつ厳かな響きで、冒頭からぐいぐい!と、作品の世界観に引き込んでくれます。キリストが起こした奇跡と、それに対する畏敬や感動の念が印象的に描かれており、ラストで歩み寄ってくるような二分音符の音階がラザロの足音ならば、なみなみならぬ“重量感”“存在感”が込められているように思います。
    個人的な感想ではありますが、「音で光は表現できる!」ということを強く感じさせてくれる作品でもあります。
    楽曲の部分に込められたひとつひとつの意味を大切に、感じながら演奏して頂ければ幸いです。

    「ラザロの復活」を収めたCDは、本日2度目のご紹介となるこちら!
    スター・ウォーズ
    J.ウィリアムズ スター・ウォーズ
    演奏:土気シビックウインドオーケストラ(vol.9)
    CACG-0068

    さぁ、次が本日最後にご紹介する作品です!
    星の王子さま
    星の王子さま / 樽屋雅徳
    演奏時間 約9分半
    レンタル価格:28,000円(税抜)

    20世紀フランスの飛行士・作家であったサン=テグジュペリの代表作「星の王子さま」を題材とした、CAFUAセレクション2006への書き下ろし作品です。

    小説の作者サン=テグジュペリは、1943年、フランスから亡命していた先のアメリカでこの作品を発表しました。世界中の言語に翻訳され、現在も多くの読者に愛され続けています。
    少し不思議なことですが、樽屋氏によるこの吹奏楽曲「星の王子さま」は、冬に一段と人気が高まるのです。
    冬の澄んだ星空をみて、『そうだ!「星の王子さま」をやろう!』と思って下さる方が多いのでしょうか。
    曲はいくつかの部分に分かれていますが、個人的には「王子さまが“ぼく”に、ヒツジの絵を描かせる部分」がイチ推しです。コミカルで可愛らしい筆致で、王子さまと共に過ごした、“ぼく”にとって大切で愛おしい記憶の一場面なのだと感じられます。
    全体的に力で押していくタイプの楽曲ではないので、そういった点でも演奏に工夫のしがいがあるといえるでしょう。サン=テグジュペリの原作小説とあわせ、「本当に大切なもの」についてじっくりと考えてみる、充実した時間を持って頂くことができれば幸いです。

    「星の王子さま」は、こちらのCDに収録されています。
    CAFUAセレクション2006
    CAFUAセレクション2006 吹奏楽コンクール自由曲選「オペラ座の怪人」
    演奏団体:航空自衛隊西部航空音楽隊
    CACG-0080

    さて、本日も最後までお読み頂き誠にありがとうございます!
    ここまで楽曲と収録CDを合わせてご紹介してきましたが、今日ご紹介した作品をすべて一度にお楽しみ頂けるCDが、実はあるのです!
    こちらです!!
    樽屋雅徳作品集vol.2
    樽屋雅徳 作品集Vol.2 ~ラザロの復活~
    CACG-0150

    いやぁびっくり(笑)さらにここで、おすすめのサービスをご案内させて頂きます。

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    春のレンタル楽譜紹介は、毎週更新予定♪
    次回もどうぞ、お楽しみに~!

    楽譜事業部
    高橋