• 東海大高輪台高新譜「スパイラル・ブロッサム」リリース!

    Date: 2021.03.18 | Category: NEWS! | Response: 0


    シリーズ第18作!東海大学付属高輪台高等学校吹奏楽部
    「スパイラル・ブロッサム」リリース!

    毎年春にリリースしております東海大学付属高輪台高等学校吹奏楽部のアルバム「スパイラル」シリーズ。今年はなんと18作目!タイトルは「スパイラル・ブロッサム」となりました。2020年度の部訓「開花」をイメージし、またメンバー達が「蒲公英」「向日葵」「桜」の3チームに分かれて活動している事もあって、3年生を中心に決めたタイトルとの事です。

    昨年のVol.17「スパイラル・ヴィヴィッド」を発売する頃には既に新型コロナウィルスの感染拡大が日本中に大きな影響を与え始めておりました。高輪台高校も例に漏れず、休校要請を受けて部活動が中止に。CDブックレット記載の「1年間の歩み」を見ても、3月から7月にかけての活動が丸ごと抜けております。さぞかし部員の皆さま、そして先生方は落胆し悔しい思いをされていたんだろうな…と思いましたが、ライナーノーツ用のインタビューで顧問の畠田貴生先生らに話を伺うと「たくさんの音楽に没頭できた」「とても充実した得るものの多い1年だった」との回答が。常に前向きに、生徒たちの事を一番に考え行動する畠田先生らしい、力強い言葉にこちらが勇気づけられる思いでした。

    アルバムの冒頭4曲はセッションレコーディングによるもの。「軽騎兵」はコンクールメンバー(チーム「蒲公英」)、「KAGENUI」はマーチングメンバー(チーム「向日葵」)の3年生を中心とした20名、「第六の幸福をもたらす宿」はマーチングメンバー、そして「たなばた」は1年生(チーム「桜」)による演奏です。ちなみに、「たなばた」でティンパニを担当するのは何と畠田先生!学生時代は打楽器が専門だったという先生の名演にも注目です!

    セッション録音の中で注目の1曲は、石毛里佳氏の書き下ろし新作「KAGENUI」。

    毎年、東京の吹奏楽コンクールC部門(20人以下)に出場していた高輪台高校は、この部門のために石毛氏に新作の委嘱を続けてきましたが、今年は同部門への出場はしないつもりだったとの事。それでも石毛氏への委嘱は今後も続けるから、という事で作曲された新作が「KAGENUI」。忍術にヒントを得て作曲したらしいですが石毛氏は多くを語っていません。それでも、ジャジーなドラムのビートに載せ、時にはオーボエソロが印象的な緩徐部もある、どこか和風な印象も漂わせるこの曲を聴くと、誰しも一聴して「カッコいい!」と思えるはずです。畠田先生も、これを小編成の自由曲として取り上げたらカッコいいだろうな、と太鼓判の名曲が誕生いたしました。こちら、当社からレンタル楽譜として出版予定!続報をお待ちください。

    12月にミューザ川崎で2日間に渡って開催された定期演奏会からは6曲のライブ録音を収録。やはり注目は、福島弘和氏による委嘱新作2曲ではないでしょうか。

    本来ならコンクール自由曲として演奏するために委嘱された福島弘和氏の新作、シンフォニエッタ第4番「憶(おも)いの刻(とき)」。この1年の記憶を胸に刻み込む、といった思いで生徒達が名付けたタイトルとの事。「コンクールがあったら違うタイトルになっていたかも」とは畠田先生の弁。コンクールでの演奏は中止となったため叶いませんでしたが、この定期演奏会ライブを聴けば、上記畠田先生の言葉にもあった通り「充実した1年」だった事がよく分かると思います。

    本来「憶いの刻」は課題曲とセットで演奏する作品でしたがコンクールが中止となったため、追加で福島弘和氏に委嘱した曲が、祝典のための前奏曲「美しき花達よ、今ここに輝け」。非常に華やかでオープニングピースとして最適なこの曲は、今後高輪台高校だけのスペシャリティとして演奏し続けるとの事。でもこんな素敵な作品、聞くと演奏してみたくなっちゃいますよね!

    定期演奏会では、長年に渡り同校の指導をされてきた名コーチ、中村俊哉氏が初めて客演指揮者者として指揮台に上がりました。同校で初めて合奏した思い出の曲、という内藤淳一氏の「栄光をたたえて」はその後同校の基礎合奏曲として冒頭のコラールだけ演奏され続けて来たのは知る人ぞ知るところですが、今回後半のマーチも含めた全曲を初めてCD収録!また中村氏が大好きな作品、という中橋愛生氏の「谺響(こだま)する時の峡谷」は、名曲「科戸の鵲巣」の続編にあたる祝祭の音楽作品で、実験的要素も含まれる、非常に大編成かつ高難易度の作品で演奏機会の少ないもの。会場のバンダも含まれる立体的な音響を今回のライブ録音では余すところなく収録し、中橋氏からも「もっとも理想的な録音」と太鼓判を頂きました。幻の名作がいよいよ真の姿を明らかにします!

    コロナ禍だからと活動の手を緩めず、音楽と真正面から向き合ってきた1年間の集大成となる「スパイラル・ブロッサム」。18年続けて来たシリーズの中でも特に価値のあるアルバムとなりました。充実した音楽の数々からたくさんの勇気をもらえるものと思います。2020年度の部員達が咲かせた素敵な花を是非ご堪能ください!

  • 【本日発売!マリンバソロ楽譜】

    Date: 2021.03.15 | Category: NEWS!, ソロ楽譜紹介 | Response: 0


    皆さまこんにちは!
    昨日のホワイトデーは、いかがお過ごしでしたでしょうか?
    CAFUAレコードからは、本日無伴奏のマリンバソロ楽譜を発売させて頂く運びとなりました!

    ◆川辺真作曲”Ever Green for solo Marimba”

    この作品につけられた解説にもありますが、作曲者川辺氏にとってマリンバは特別な存在感の楽器であるということで、他にもマリンバを含む3重奏曲「森の精霊」(アルトサクソフォーン、マリンバ、ピアノ)や、マリンバを含む5重奏曲“Three Echoes of Ancient Beats”(サクソフォーン、マリンバ、ストリングベース、打楽器2パート)などをすでに出版させて頂いております。

    混成3重奏曲「森の精霊」はコチラ
    混成5重奏曲“Three Echoes of Ancient Beats”はコチラ

    今回は、満を持して(?)純然たるマリンバソロの楽譜を出版させて頂くことになりました。
    通して演奏すると20分ほどになり、なかなかにボリュームのある作品なのですが、和音の色の変化、リズムの変化、スピード感の変化や、対位法的に分かれてはまた合わさるメロディラインに意識を向けて味わってみれば、それはまさにエヴァーグリーン。
    生き生きとして聴く者を飽きさせない、豊かな緑の世界が広がります。

    それは深い木の響きを持ち合わせた、マリンバという楽器が得意とするところ。
    試聴音源が現在準備中で、すぐにお聞き頂けないのが残念ではございますが、準備が整い次第またご案内をさせて頂きます。

    昨年から連なるソロ楽譜のシリーズで最初の打楽器レパートリーとなったこの作品を、ぜひ沢山の方にお楽しみ頂ければと思います!

  • 【本日発売!朴守賢ソロ楽譜】

    Date: 2021.02.25 | Category: NEWS!, ソロ楽譜紹介 | Response: 0


    こんにちは!
    昨日のCDリリースに続き、本日はソロの楽譜が2曲発売となりますので、本日はこちらをご紹介していきたいと思います♪


    ◆朴守賢作曲「石積みの歌」

    ソロ楽器の表記が“ソロ”になっている時は、楽器の指定がなく、お手持ちの楽器で演奏できるとお考え下さい。もともとは中国の伝統的な管楽器“巴烏(ばう)”とピアノ伴奏のために書かれた作品でした。

    この作品が生まれた経緯は、解説文の中で作曲者自身により詳しく語られています。
    詳細ページでは、全体で約7分の作品のうちごく一部を試聴することが出来ますが、一種異様なハーモニー、独特の旋律線、重く矯めて粘ったポルタメントや空気感などは感じて頂けることと思います。

    それが、なんとなく「難しい」という印象になってしまうかもしれませんが、この作品が“どのようにして生まれ”“なぜこのようであるのか”を考えながら向き合ってみれば、難しさの謎が少しずつ解けていくのではないでしょうか。


    ◆朴守賢作曲「Another Crossroads」

    こちらはソロクラリネットとピアノ伴奏のための作品となっております。こちらもこちらで少し変わった雰囲気の作品ですが、先の「石積みの歌」とは全く毛色が違います。

    解説の中にあるように「日常と非日常」「パラレルワールド」を思わせる不思議な世界観を持ち合わせた作品なのですが、非日常にせよパラレルワールドにせよ、「普通の世界に似ている」「けれどどこか違う」からこそそう感じられるのであって、「まるで別世界!」という振り切れたキャラクターなら、こんな風には感じられないのではないでしょうか。

    ここからは作曲者の意図ではなく出版する私共の考え…イメージのようなものになりますが、1年以上前から続くコロナ禍の状況で、日常の変容が求められているけれどなかなか簡単には意識から変わっていけない、そんなところで「世界の形には無限の可能性がある。例えばこのように」という感じでひとつの提案をさせて頂く。
    そういったメッセージもお届け出来る作品ではないかと思っています。

    曲の最後はアドリブでフェード・アウトして終わっていきます。
    この曲の録音はレコチョク等で配信購入して聴くことが出来ますので、曲全体を聴いてみたい方はぜひ探してみて下さい!

  • 光ヶ丘女子吹奏楽部最新CD「黎明~希望の歌」リリース!

    Date: 2021.02.24 | Category: NEWS! | Response: 0


    「困難な時代、音楽がもたらし照らす希望の陽光」

    光ヶ丘女子高等学校吹奏楽部 4thアルバム
    2021年2月24日リリース!

    2019年末、米シカゴの開催された「ミッドウエストクリニック」に初出演を果たし、見事「サドラー賞」受賞の栄冠を手にした「光ヶ丘女子高等学校吹奏楽部」。2020年2月には受賞記念コンサートを開催するなど輝かしい活動を行ってきましたが、コロナ禍による活動制限により突然の急ブレーキ。3月の定期演奏会は無観客での開催に、そして夏の「吹奏楽コンクール」は中止に。しかし、そんな逆境の中でも最大限音楽に向き合いたい、という願いを込め、「サマーコンサート2020」開催にあわせてセッションレコーディングを敢行。この4thアルバムは、そんな波乱に満ちた、しかし音楽的にはとても充実した2020年の総決算とも言える1枚となりました。

    「黎明(れいめい)」とは「夜明け」の事。「昇らない朝日はない」そんな願いを込めて生徒達が考え名付けたアルバムタイトルです。そして最終トラックとして収録したミーチャン「希望の歌」のタイトルを副題として添えました。この曲は癌のため早世したトランペット奏者ライアン・アンソニーが提唱し、彼や彼の家族を励ますために行われた活動「Cancer Blows」のために書かれた作品。生きる希望の尊さに魂が揺さぶられる美しい作品です。「音楽=希望」若い光ヶ丘女子吹奏楽部員の熱くひたむきな思いが、きっとこのアルバムを手にした方達を前向きな気持ちにさせてくれる事でしょう。

    アラルコン「インヴォカシオン」は2019年の「全日本吹奏楽コンクール」で演奏された作品。寺井尚行「時間(トキ)が空間(そら)を舞う」は2020年「管楽合奏コンテスト」で最優秀賞・審査員特別賞・観客投票最多賞の3部門を受賞した現代的な作品。鹿野草平「晩夏の歌」は同校他からの委嘱作品で同氏作曲の課題曲「吹奏楽のためのスケルツォ第2番《夏》」の後日譚とでも言える作品。芳賀傑「水面に映るグラデーションの空」は仏「クードヴァン国際作曲コンクール」で1位を受賞した芸術的な傑作。その他、光ヶ丘女子らしい独創的な選曲と演奏が光るラインナップです。

    困難な状況においてもひたむきに音楽と向き合ってきた1年間の集大成となる1枚は、音楽的芸術的な充実度の非常に高いものとなりました。音楽の力、吹奏楽の未来、そんな事を思わずにはいられない1枚は、きっと未来を照らす「黎明」となる事でしょう。

  • カルテット・スピリタス「The QUARTET II」、レコ芸アカデミー賞ノミネート!

    Date: 2020.12.25 | Category: NEWS! | Response: 0


    2020年12月に発売された音楽之友社『レコード芸術』誌にて、
    「レコード・アカデミー賞』の発表がなされました。
    この1年間に「特選盤」を受賞した中から、特に優れたディスクを選出するこの企画において、
    当社よりリリースいたしました、
    サクソフォン四重奏団「カルテット・スピリタス」の最新アルバム「The QUARTET II」が
    特別部門 吹奏楽/管・打楽器」にノミネートされました!
    惜しくも受賞はなりませんでしたが、
    同部門ノミネート作6作の一つに選んで頂く事が出来ました。

    「The QUARTET II」は、フランスの作曲家である
    「ジャンジャン兄弟/フランセ/ピエルネ/パスカル」
    それぞれの四重奏曲を収録した、
    「カルテット・スピリタス」としては8年振りのオリジナルアルバム。
    サックス吹きにはお馴染みの曲ばかりを、
    エスプリをきかせた心地よい演奏でお届け。肩肘張らない演奏ですが、
    そこはさすがスピリタスの面々、完璧なテクニックと高度な音楽性で
    終始充実した音楽を堪能する事ができます。

    CAFUAとしては「アカデミー賞」ノミネートは、
    2018年の雲井雅人「Tone Studies」、
    2019年のアメリカ海兵隊バンド「ライブ・イン・ジャパン」(=こちらはアカデミー賞受賞!)
    に続く3年連続の快挙でした。
    常に良いものをお届けしたい、という姿勢を評価して頂いたようでとても嬉しく思います。

    今年はコロナ渦のため多くの演奏会が中止となり、
    またCDリリースにも影響が出るなど様々な事がありました。
    しかし、このノミネートを誇りに思い、2021年も引き続き真摯な姿勢で作品作りに取り組んでまいります!

  • 【本日発売!バスーンソロ楽譜】

    Date: 2020.12.24 | Category: ソロ楽譜紹介 | Response: 0


    皆さま、今年のクリスマスイブはいかがお過ごしですか?
    CAFUAからは、初めてのバスーンソロ楽譜を発売することになりました!

    ◆朴守賢作曲「響蘊」

    ◆天野正道作曲「プーランクの墓」

    この2曲、内容・難易度ともに、あえていえば「上級者」というか「ほぼプロ向き」。
    既存のレパートリーはほぼ演奏しつくした!という方にぜひご注目頂きたい作品です。

    朴守賢氏の「響蘊」は、バスーンの現代奏法スペシャリストである中川日出鷹氏から数々のアドバイス・イマジネーションを得て生まれた作品で、微分音や指定された運指によるマルチフォニック奏法等をはじめとする現代奏法を駆使した作品となっています。
    様々なタイプの作品を書きながら、「ベースは現代音楽にある」という朴守賢氏によれば、「現代音楽」の枠組みの外からは一見特殊に見えるこの作品も、ことさら奇を衒ったり新しさを追求したものではなく、むしろ普遍性を追い求めている…つまり、
    本質は“特殊”とはほぼ真反対の性質、ということになりますね。
    そういった作曲者のバックグラウンドも踏まえ、解説に見える思想なども汲み取りながら、矯めつ眇めつ吹いてみて頂ければと思います。
    一緒に曲に向き合ってくれるピアニストの存在も重要です!

    天野正道氏の「プーランクの墓」は、タイトルからしてちょっとしたシャレであり、解説にはこの作品が生まれた愛すべきエピソードも紹介されています。
    4つの楽章からなり、プーランク風に始まって第3楽章までには混沌を極め、第4楽章は翻ってリズミカルで颯爽とした音楽になっています。
    ファゴット奏者水谷上総氏のCD「ファゴッティーノ-フランス作曲家によるファゴット作品集-」にその演奏が収録されていますが、一番気になる第3楽章は収録されていません…
    代わりといっては、かなりアレですが、ユーフォニアムの外囿祥一郎氏のアルバム「アスピレーションズ」で、ブリティッシュブラスバンドを伴奏に従えた演奏を聴くことが出来ます。

    【CD】外囿祥一郎(Euph.)「アスピレーションズ」
    http://www.cafua.com/products/detail108.html

    実は、アスピレーションズシリーズの2は売り切れてしまっているんですが、1枚目のこちらはまだご購入頂けます!また、いくつかの配信サービスを利用して聴いて頂くことも出来ます。

    大変な一年の締めくくりに、大変な楽譜を2曲も発売させて頂くことになってしまいました(笑)
    「プロ向き」とは申しましたが、興味を持たれた方はどなたでも、まず楽譜を見てみて、あるいは聴いてみて、少しずつ音を出して楽しんでみて頂ければと思います。
    もちろん初めから、演奏披露する!という意気込みで入手して頂くのも大歓迎です。
    皆様どうぞ、良いクリスマスを。
    Merry Christmas!

  • 【明日発売! ソロ楽譜3曲のご紹介】

    Date: 2020.11.25 | Category: NEWS!, ソロ楽譜紹介 | Response: 0


    こんにちは!暦の上ではすでに冬ですが(汗)、まだかろうじて秋といえるこの時期に、ご紹介したかったソロ楽譜3曲が明日発売となります!
    本日もどうぞお付き合い下さいませ。

    ◆福田洋介作曲「秋の穂 刈干切唄による奇想曲」

    題名にストレートに“秋”が入ったこちらの作品、“穂”は“みのり”と読みます。ソプラノとアルト、2種類のサクソフォーンを持ち替えで使用し、宮崎に伝わる民謡“刈干切唄”を素材に用いた変奏曲です。
    もとが民謡ということもあって、一般的な拍子の枠組みにあてはめて捉えるのは難しいのですが、そこはアレンジの力で少し寄せて分かりやすく、時には本来の“自由なタイム感”側に寄せてみたりと、そこに新たなゆらぎの面白さが生まれています。
    変奏曲とあって、一つの素材に複数のハーモニーやリズム感が与えられているのを味わうのも楽しい作品です。

    ◆松下倫士作曲「Magic hour」

    無伴奏のトランペットソロ曲です。こちらの作品は…タイトルに、「秋」というワードこそありませんが、実はこの”Magic hour”という言葉が「日の出の直前や日没直後のわずかな時間」を表しています。
    夕暮れが印象的な季節といえば言わずもがなの秋!「秋は夕暮れ」ですから^^ この作品も、冬本番に突入してしまう前にご紹介したい作品でした。
    「秋の」「日没直後のわずかな時間、夕暮れ時」といえば、印象的な美しさのイメージもありますが、ゆっくり見ていたい、味わいたいという気持ちに反して「並より短い!(残念)」という要素もありますよね。
    美しいから、ゆっくり見ていたいから、短く感じられる部分もありそうですし、実際に「夕暮れ時」と呼べる時間が短いのかもしれません。
    曲は「1.美しさ」「2.怖れ」「3.悦び」の3つの部分に分かれており、通奏すると6分半ほどになります。
    仮に、朝な夕なのMagic hourが6分半だったとしたら…どうですか?
    まぁそれは、少し短すぎるかもしれませんが、実際のその景色を沢山見て、心の中にもイメージを思い描きながら、演奏してみて頂ければと思います。

    ◆清水大輔作曲「素晴らしき人生」

    こちらは、タイトルや作曲の意図に秋は含まれていないのですが…
    秋が似合う^^ということで、この時期に出版の運びとさせて頂きました。
    その表情は素朴で、はじめは少し物寂しく、中間から後半はピアノの輝きと共にのびやかに歌い、最後は後に何かを託すように静かに消えていきます。

    解説文中に「日々の生活を送る中でちょっとした事に感動したり幸せに思う瞬間、この時私は自分という人間が歩んできた人生にとても感謝と幸福を思うのです。」という作曲者の言葉があります。
    このように思い感じる時を、もしも季節に例えたら、春夏秋冬のうちいつになるでしょうか。
    人生の実り(みのり!)を受け取り、こうべを垂れて全身全霊が感謝に満たされる時は、それは“秋”がもっとも相応しいように感じられます。

    こうして3曲並べてご紹介してみますと、今回は特に「繊細な感性」に訴える作品が多かったように思います。
    一年の中でも、秋は普段以上にロマンティックだったりセンチメンタルだったり、繊細な感性に一歩深く踏み込める良いチャンス!
    より深い表現に到達できるよう、いろいろな作品に触れてみて下さいね♪

  • 【本日発売! 野呂望ソロ楽譜】

    Date: 2020.10.29 | Category: ソロ楽譜紹介 | Response: 0


    皆様こんにちは!晩秋の候、いかがお過ごしですか?
    本日は、ようやく空気も澄んで天は高く、秋らしくなってきた今の時期にぴったりの作品をご紹介致します♪

    ◆野呂望作曲『フルートとピアノのための「エチュード・ファンタジック」』

    ◆野呂望作曲『クラリネットとピアノのための「エチュード・ファンタジック」』

    もとはヴァイオリンとピアノのために書かれた作品でしたが、この度フルート版とクラリネット版を出版させて頂くことになりました。

    「1.ラヴェルの名によるパヴァーヌ」と「2.タランテラ」の2曲入りで、演奏時間は通奏で8分ほど。パヴァーヌもタランテラももとは舞曲ですが、1曲目のパヴァーヌはゆったりとした歩みを思わせる流れの中に何とも言えない透明感が漂っています。「ラヴェルの名による」とある通り、“RAVEL”の5文字にそれぞれ音を当てはめたモチーフが、基本形・反行形・逆行形と変化させながら曲中に散りばめられています。
    楽譜では“RAVEL”のモチーフの箇所にそれを示す表記があるのですが、実際演奏してみながら響きで感じ、繰り返しラヴェルの名を呼ぶようにじっくりと味わってみて頂きたいと思います。

    ゆっくりしたパヴァーヌと対比して置かれた「2.タランテラ」は急速な6/8の音楽で、作曲者が解説中で言っているように“無窮動”的ですが、ソロはところどころに休みも配置されていて“意外と優しい♡”という感じもあります。前半は短調(f moll)ですが、中間から長調(F dur)に転調し、1曲目のRAVELの旋律も回帰して明るく晴れ晴れとした、華やかなエンディングを迎えます。

    RAVELの旋律はまずピアノのパートで再現されますが、その部分、わたくしの個人的な感想ですが、聞くたびにフィギュアスケートのステップシークエンスを見ているような感じを覚えます。フィギュアのステップシークエンスも、プログラムのどこに入れるかいくつかパターンはあると思うのですが、中間から後半に入っていることが多いですね。
    前半やってきて、体力等大変な部分もあるけれど、ここぞとばかりにエネルギーを発散して踊りきる、吹ききる。その様はまるで生命がその光を燦然と放つようである。そんな印象が似ていると感じます。

    また、オリジナルがヴァイオリンソロの作品ということで、曲中にあるソロの“スタッカートの音”は、本来ピチカートで演奏されるものが多数ありました。
    今回管楽器のためのソロ楽譜となり、楽譜上に「ピチカートの様に吹いて」という指示もないのですが、奏者の方が「もしかしたらこれはピチカートだったかもしれない」と想像しながら演奏して下されば、生まれてくる音楽も一層表情豊かなものになることと思います。

    フルート版とクラリネット版、それぞれどんな内容かお聞き頂ける、デモ音源動画をCAFUAのYoutubeチャンネルにご用意しました。

    フルート版 https://youtu.be/1W1YkY7YgvI

    クラリネット版 https://youtu.be/RzwNwMdOYvo

    ノーカットフルサイズでお聞き頂けますので、ぜひ見てみて下さいね♪

  • 【明日発売! 天野正道ソロ楽譜2/2】

    Date: 2020.10.14 | Category: ソロ楽譜紹介 | Response: 0


    今日の紹介文はちょっと長くなりすぎて(笑)、改めて2曲目の方ご紹介させて頂きますね!

    ◆天野正道作曲「フリュートとピアノのための小品第1番」

    なんとこれが、高校生の頃の天野少年が「初めて委嘱を受けて書いた作品」とのことで…
    「天野先生は若い頃、まだティーンの頃など、どんなふうに過ごしていたのだろうか」そんなことを知るよすがとなる作品ですね。
    解説中に、『それと知らず「移調の限られた旋法第2番」(またの名をコンビネーションディミニッシュ)の音階を使っていた』とあります。
    音階の名前は知らなくても響きは知っていたんだなと、そんなところにもフツウではないことの一端が現れていますが(汗)、この音階について少し考えてみたいと思います。

    「移調の限られた旋法」の体系を整理し、名前をつけたのは、20世紀フランスの作曲家であるオリヴィエ・メシアンです。その体系のなかで、「移調の限られた旋法」は7つの種類があり、2番めの旋法は「コンビネーションディミニッシュスケール」または「ドミナントディミニッシュスケール」とも呼ばれて、ジャズシーンなどで多用されています。

    「移調の限られた旋法第2番」の特徴は何か?
    こういうことは、沢山の人から多様な見方を集めてみるのがおもしろいと思うんですが…いくつか挙げますと、
    ・主音から上方へ、半音と全音のインターバルを繰り返し、1オクターブに8つの音を含む
    ・キーの種類は3種類
    まずこんなことが言えます。

    「キーの種類が3種類」とはどういうことかと言いますと、例えば長調なら12種類(異名同音調を除く)あるけれど、全音音階は2種類しかない。という意味合いで、この第2番の旋法は3種類が存在しているということなんですね。
    「キーの種類が12種類ない」ということが、つまり「移調が限られている」ということのようです。

    こう聞いたら、ちょっと、五線に書いてみたいじゃないですか?この音階を(笑)
    でも、実際書いてみたら、微妙にやさしくないんですよ。なんとか、書くも分かりやすく、見ても分かりやすい譜例を考えたい…としばし悩んだのち、また別の特徴に気付きました。

    ・この音階の構成音は、隣り合う二つの減七の和音(ディミニッシュコード)の構成音と同じである。

    つまり例えばこう、

    この二つの和音の構成音は重複していませんね。
    これを音階状に並べると、

    こうなります。

    音階3種のうち、1種類が書けました!
    この例はかなり分かりやすくなったと思うのですが、いかがでしょうか。

    音階の話ばかりして作品の話が出来ていないようですが、作品で使われている音階を知ることは、その作品のベースとなる雰囲気や色味を知ることにもつながると思うので、かる~い気持ちで読んでみて頂ければと思いながら書いてみました^^
    実際に音を聞いて知るという方法もありますね。ジャズ系なら、この音階を使った格好いいフレーズの音源が多数見つかりますので、興味のある方は検索してみて頂くのも良いと思います。

    この作品も楽譜の詳細ページにMIDIのデモ音源をご用意しておりますが、途中かなり速い部分があります。でも実は、音源の音が潰れてしまうのを回避するため、楽譜の指示よりも少~しだけさらに遅くしてあるんです(‘Д’)!!

    CAFUAのCDではないのでアレですが、フルーティスト・福島明佳さんの「Fluctus フラクトゥス~天野正道作品集~」(キングレコード NKCD-6864)に、この「フリュートとピアノのための小品第1番」だけでなく、「交響組曲第3番“GR”より4楽章 フルート&ピアノ版」、さらにフルートトリオの「アリエッタ」も収録されていますので、もし宜しければこちらで聞いてみて頂くのもよろしいかと思います。

    というわけで、明日10月15日発売となる天野正道作曲のフルートソロ楽譜を、2つの投稿に分けてご紹介させて頂きました!
    いつも文章が長くなってしまいましたが、最後まで読んで下さり誠にありがとうございます。
    今回ご紹介した作品でこの秋も充実させて頂き、また今後続いていくソロ楽譜のラインナップにもご期待頂ければと思います!

  • 【明日発売! 天野正道ソロ楽譜1/2】

    Date: 2020.10.14 | Category: ソロ楽譜紹介 | Response: 0


    こんにちは!いつしかすっかり涼しくなってしまいましたね。
    夏のアンサンブル新譜発売を経て、ソロ楽譜のシリーズを再開していきたいと思います!
    本日は、明日10月15日発売となる、天野正道作曲のフルートソロ2作品をご紹介していきます♪

    ◆天野正道作曲「交響組曲第3番“GR”より4楽章 フルート&ピアノ版」

    あーもう言わずと知れた”GR”の名旋律が、天野氏と特に縁深いフルートのソロ楽譜となって、
    いつでも買って演奏できるようになったわけですね^^

    ソロフルートばかりにメロディがあるのではなく、ピアノが主旋律を受け持つ部分もあり、そんな時フルートはそよ風のような装飾を奏でていたりして、そういったメロディの受け渡し、役割の入れ替わり、コンビネーションもこの楽曲を奏でる楽しみのひとつになっています。

    ところで、この作品はもともと管弦楽や吹奏楽の響きを想定して書かれた音楽があって、その全てをフルートとピアノの二人だけで奏でようというのですから、多少頑張らないといけない部分はあります^^;;
    特にピアノパートは、声部の繋がりを明らかにするための記譜になっている部分が多いですし(1本の五線に上向きと下向きの音符が同時に書かれているなど。バッハのシンフォニアのような多声音楽の楽譜を想像して下さい)、壮大な響きを再現するために、「これ腕2本、指10本で弾けるのかな?」と一瞬考えてしまいそうになっている部分も何箇所かあります。
    実は出版準備中にも、楽譜担当者の立場から「これ大丈夫でしょうか?」と天野先生に聞いてみたんです。

    そうしたら天野先生は「今まで何人も弾いてきたから大丈夫!」とおっしゃりつつも、弾き方に迷ってしまうかもしれないピアニストのために、少しヒントを追加して下さいました。
    それが、楽譜中ところどころに記された”m.d.”、”m.g.”の指示です。

    “m.d.”は”main droite(マン・ドロワト)”の略で「右手」、
    “m.g.”は”main gauche(マン・ゴーシュ)”の略で「左手」という意味になっています。
    さすがのフランス語ですね~!

    大変さも多少ありますが、それよりもオケや吹奏楽のサウンドをイメージしながら、柔軟な心持ちで、この気持ちいい〜音楽を楽しんで頂ければと思います。奏でる人も聴く人も、どうかこの作品とともに清々しい時間をお過ごし下さい!

    本当は、2曲同時発売なので2曲ご紹介したいところなのですが、どちらもかなり長い文章になってしまいましたので、次の曲紹介は改めて投稿させて頂きます!
    どうぞお楽しみに!

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