• CAFUAのレンタル楽譜〈長生淳作品〉

    Date: 2020.01.07 | Category: レンタル楽譜紹介 | Tags:

    皆さまこんにちは。
    令和元年も今日が最後の一日ですね。
    今日はCAFUAレンタルライブラリーの中から、長生淳さんの作品を2曲ご紹介したいと思います!1曲目はこちら。

    長生淳
    「天頂の恋」
    七夕伝説を題材に、はるか天空の悲恋に思いを馳せるロマンティックな作品となっています。はじめは2005年にサクソフォーンプレイヤーの須川展也氏の委嘱でソプラノサックスとテナーサックス、ピアノのためのトリオ作品として書かれ、2013年にヤマハ吹奏楽団の委嘱で吹奏楽版が生まれました。
    “悲恋”といっても、今まさにつらい!苦しい!という生々しさではなく、甘美で優雅な雰囲気で、天上の恋の物語はいかにか…と物思いに耽りたくなるような作品です。
    全体的に6/8拍子の部分が多く、それがまた優雅な雰囲気や“舞”のイメージを想起させますが、時には天の川に恋人たちの思いが溢れるような激しさや、“このドラマはどうなってしまうのか?”とハラハラさせられる展開もあり、コンサートでじっくり丁寧な演奏を聞かせたい、聞かせて欲しい作品となっています。
    演奏はヤマハ吹奏楽団のCD「ヤマハのオト~奏でる匠のオト~Ⅰ」でお聞き頂けます。

    続いてはこちら。

    長生淳
    「いざ咲き匂はざらめやも」
    この曲は2018年に千葉県立幕張総合高校の委嘱で作曲されましたが、先に「天頂の恋」を演奏していた同校から「次の作品では恋を成就させてほしい」というリクエストがあったそうです。「天頂の恋」はどこか時間的・距離的な感覚で隔たりがあって、それゆえにおとぎ話や昔話のような遠くて美しいもののイメージがありますが、それに比すると「いざ咲き匂はざらめやも」はより近く、鮮やかで、現実的な印象があります。
    恋(あるいは愛)をテーマとしつつも、「いつ何をもって“成就”といえるのか」を考え始めるとなかなか難しく、そこに至るまで長い道のりがあるならば、「いつか咲き匂うための努力がある」「苦難に負けず、乗り越えてやがて成熟していく」と思うと、怯みもし勇気づけられもし…“今生きている作品”という感じがあります。
    また、「咲き匂う」という言葉もイマジネーションのある言葉で、演奏のヒントになりそうですね。
    コンクールでの演奏では制限時間がありカットが必要になるかと思いますが、ノーカットで演奏すると約15分ほどの作品です。こちらもぜひ一度は通して演奏してみて頂きたい作品です。

    CAFUAレンタルライブラリーでお取り扱いしている楽譜は、全曲POST de スコアのサービスもご利用頂けます。「高額の演奏用楽譜をレンタルする前にスコアをチェックしてみたい」、そんな時はぜひPOST de スコアをご活用ください♪
    それでは皆さま良いお年を!

    *この記事は2019年12月31日にCAFUAレコードのFacebookページで公開されたものです。