• 5月リリースCDの紹介 1

    Date: 2015.06.16 | Category: NEWS! | Tags:

    ご無沙汰しております。

    すっかりCDの更新が滞っており、申し訳ございません。

    少しずつ、5月発売のものを紹介していきます。

    まずは5月13日発売のこちらから。

    土気シビックウインドオーケストラの19作目!

    「交響曲第1番『ギルガメシュ』」!

    0230

    交響曲第1番「ギルガメシュ」

    土気シビックウインドオーケストラ

    パーカッション/野本洋介

    指揮/加養浩幸

    定価 2,667円(税抜) CACG-0230


    【曲目】

    1. 星条旗 (J.S.スミス/編曲:J.ウィリアムズ)

    2. アラベスク (S.R.ヘイゾ)

    3.~5. 「セレスティアル・トリロジー」打楽器独奏と吹奏楽のための協奏曲 (野本洋介)

    6. ミュージック・メーカーズ (A.リード)

    7. 吹奏楽のための交響詩「波の見える風景」 (真島俊夫)

    8. モラビアの賛美歌による変奏曲 (J.バーンズ)

    9.~12. 交響曲第1番「ギルガメシュ」 (B.アッペルモント)

    13. ジョン・ウィリアムズ・スウィングス !(J.ウィリアムズ/編曲:J.ボコック)

    14. 呪文と踊り (J.B.チャンス)


    アメリカの国歌をジョン・ウィリアムズがアレンジした「星条旗」。厳かな雰囲気からどんどん華やかになり、複数の声部が絡み合いながら進んでいく様はさすがジョン・ウィリアムズ。見事です。

    妖艶なフルートソロから始まるヘイゾの「アラベスク」。タイトルは“アラビア風の”という意味。その名の通りアラビアンな雰囲気。メロディーの美しさや場面の切り替わり、打楽器のソロも聴きどころです。

    ゲストには読売日本交響楽団打楽器奏者の野本洋介氏が登場。

    「セレスティアル・トリロジー」は、2011年に野本氏と土気シビックによって初演され、レコーディングで再演となりました。

    野本氏はもともと土気シビックに所属していた時期があり(過去のCDのメンバー表にもお名前があります)、息もピッタリでシビックサウンドの中での音色の操り方も分かった上で演奏されていたような印象がありました。音色の綺麗さは特筆すべき点です。

    「ミュージック・メーカーズ」は、Vol.11よりCDの制作を担当して下さっているシビックメンバーによるイチオシ作品で収録されました。今年はリードが亡くなって10年。至るところでリードの作品を聴く機会がありますが、短い分数ながらもリードの音楽を十分に堪能出来る「ミュージック・メーカーズ」ももっと演奏機会が増えてもいいのにな、と思う名曲です。

    1985年、今から30年前の吹奏楽コンクール課題曲「波の見える風景」。現在の真島氏の作品の要素も見られ、改めて真島氏の凄さが分かる作品です。

    テンポ設定だったり曲想の捉え方だったり、キャッチーな中にも中身の難しさがあり、これが課題曲だったことを考えると、当時の方々はかなり苦労をされたと想像出来ます。

    チェコ・モラビア地方の讃美歌をもとに作曲されたバーンズの「モラビアの賛美歌による変奏曲」。バーンズらしい明るいクリアな音楽、展開の速さに安定したサウンドのオーケストレーションは聴いていても安心感すらあります。

    トロンボーンパートによるアンサンブルにも注目。2日目の最後に収録しましたが、前日の仕込みの日にも、1日目が終わった後にも、お昼休みにも、ずっと練習をされていたのが印象的でした。

    タイトル曲となった「ギルガメシュ」。古代メソポタミアの作品“ギルガメシュ叙事詩”がもとになった4楽章の作品です。

    アッペルモントは描写音楽というよりも、一つ一つの楽器の音色の使い方が上手いという(勝手な)印象がありますが、それが十分に発揮されています。

    難曲も難曲、体力も集中力も使うためとても大変でしたが、逆にこういう作品をレコーディングで挑戦しないといけない、そうです。音楽のレベルや楽団のレベルを保つために。“挑戦”こそがシビックの醍醐味。

    そんな緊張感ある難曲のあとに続くのは「ジョン・ウィリアムズ・スウィングス!」。

    ジョン・ウィリアムズが作曲した曲の中から、スウィング作品を3曲メドレーにしたものです。陽気な酒場の様子を表した「Cantina Band」、クールでジャジーな雰囲気の「Catch me if you can」、ノリノリのドラムから始まる「Swing, Swing, Swing」。こういう曲も雰囲気を出して表現の幅を見せるのがシビック。

    最後は、チャンスの「呪文と踊り」。作曲されてから50年以上経っていますが、今でもコンクール等で聴かれる説明不要の名作です。全く違う音楽が展開される“呪文”部分と“踊り”部分。聴かせ方の上手さや、チャンスがティンパニ奏者ということもあり多用な打楽器を使用し、楽曲に彩りを与えています。

    今作は、いつも以上にバラエティ豊かな内容の作品となりました。

    特に民族色が強く、鮮やかな作品が揃った、というのでしょうか。

    楽曲の持つ力の強さがシビックサウンドによって全面に出ています。

    45秒の試聴もCDページで出来ますので、気になった方は是非聴いてみて下さい。


    text by 制作部